9ヶ国合同訓練として行われた陸自空挺団「降下訓練始め」


米空軍のC-130J輸送機から降下する第1空挺団の隊員。垂直尾翼に横田基地所属を示す“YJ”の文字(24.1.7 木元 茂夫 撮影)


空自のC-2輸送機から降下する第1空挺団の隊員(24.1.7 木元 茂夫 撮影)


CH-47大型ヘリから降り立った参加国兵士(陸上総隊FBより)


自動小銃を構える参加国兵士(陸上総隊FBより)


地上に銃弾を発射するする陸自の攻撃ヘリAH-1S(24.1.7 木元 茂夫 撮影)


迫撃砲と車両を吊り下げたCH-47大型ヘリが3機やってきた(24.1.7 木元 茂夫 撮影)


迫撃砲が設置された(24.1.7 木元 茂夫 撮影)


演習場内を疾走する10式戦車(24.1.7 木元 茂夫 撮影)

1月7日、習志野演習場で陸自第1空挺団の「降下訓練始め」が行われた。

24年の陸自第1空挺団の「降下訓練始め」の最大の特徴は、第1空挺団約2000人と米軍約45人に加え、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ、オランダ、インドネシア、カンボジアの計約80人が参加することだ。日本も含め9ケ国の「多国籍軍」を編成して、島嶼奪回を想定した戦闘訓練を行った。

 会場の習志野演習場内の手荷物検査場には10時20分についた。空挺団の隊員に「降下訓練は何時からですか」と訊ねると、「10時15分からですが」「強風のため降下訓練は中止になる可能性もあります」という返事。
 結局、予定より30分以上遅れて10時50分、「防衛大臣臨場」のアナウンスで訓練開始。最初は「艦砲射撃」、もちろん音だけであるが。続いて、陸自大型輸送ヘリコプターCH-47から空挺団員10人テスト降下。

11時10分 入間基地から空自C-2輸送機2機飛来。

11時11分 横田基地から米空軍のC-130J輸送機3機飛来。

 空挺団が降下したのは、この5機だけ 1機12人×5機=60人。
私の現認した限りでは、パラシュート降下したのはテスト降下の10人を加えて計70人であった。

11時46分 横田基地から米空軍C-130J輸送機2機飛来 

 「米陸軍兵士12人が乗っています。上空の大気不安定なので、降下はしません」と、それぞれについてアナウンス。計24名の米陸軍兵士が降下を予定して乗り込んでいた。

しかし、パラシュート降下はしなかったものの、参加した各国兵士は大型ヘリCH-47で地上に降り立ち、かなり本格的な格闘技訓練、小銃や迫撃砲の空砲発射訓練を行った。陸自の戦闘車両としては10式戦車と16式機動戦闘車が参加した。

「降下訓練始め」史上はじめての、9ケ国合同訓練。昨年9月にインドネシアで実施されたスーパーガルーダシールド演習では、日本、米国、インドネシア、オーストラリア、シンガポールの5ケ国の部隊が戦闘訓練を行った。今回の訓練はそれに次ぐものである。

(木元 茂夫)


木原防衛大臣とその左、胸に花とリボンを飾った各国の来賓(24.1.7 木元 茂夫 撮影)


2024-2-12|HOME|